イギリスの絵本[ピーターラビット]に、ハーブの出てくるこんな場面があります。

マクレガーさんの畑のもぐり込んで、にんじんを食べていたいたずらウサギピーターは、マクレガーさんに見つかりそうになって"うさぎパイ"になるところを命からがら家に逃げ帰ってきました。そんな怖い思いをしたため、ベットに入っても興奮して眠れないピーターにお母さんうさぎが飲ませたもの、カモミールのハーブティーなのです

100年近くも前に書かれた絵本の中にも描かれているハーブ・・・気がつかなければカモミールがハーブとも知らずに読み過ごしてしまうでしょう。
ヘルシー志向の高まりの中で、日本でもポプピュラーになったハーブにも、西欧では中世のころから病気を治す薬として、飲まれ続けてきました。

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クールミント

 ミント

ミントと言えば、チューインガムのスーッと爽やかな味でなじみの深いハーブ。ミントの種類は多数ありピリッとした清涼感のペパーミントと、清涼感の中にも甘さを含んだスペアミントが代表的です。
ミントティーには消化、睡眠、リフレッシュ効果があり疲れたときや、寝る前にぴったり。
デザートに添えられたミントは見た目を鮮やかにしてくれるのは勿論口の中をさっぱりとさせてくれます。
挿し木で簡単に増やすことができるので、ハーブ初心者の方にお勧めです
ジャーマンカモミール

 カモミール

大地のりんごと言われるハーブで、りんごのような甘すっぱい香りがします。
不安や緊張を取り除いてくれるこのハーブは、ティーにして風邪の時、花粉症予防に、又ハーブバスにして冷えた体を温めたりフェイシャルスチームにもお勧めです。かわいい花は切花やアレンジメントにも人気があります。
寒さにも強く、こぼれだ根からも育つので毎年たのしむことができます。
「踏めば踏むほどよく育つ」とイギリスでは古くから言い伝えられているように香る芝生として愛されてきました

 ダイヤーズカモミール

初夏から夏にかけて黄色い花を咲かせるカモミールです。
染色料にも利用されるほどの鮮やかな黄色が魅力的な品種で、多年草なので一度植えれば長く楽しむことができます。他の品種のような甘い香りはありませんが切花やドライフラワー、又花壇に植えるととてもきれいです。
種蒔き、苗の植え付け、挿し木でも簡単にふやすことができます。

 ディル

ディルシードには鎮静、睡眠作用があることが古くから知られていたハーブ。夜泣きをする乳児にはこの種を煎じた湯を飲ませたそうです。
北欧では魚料理に必ずと言っていいほど添えられているディル。枝や生葉を魚料理や肉料理、サラダや、オイル、ビネガーなどに使い種(ディルシード)をキューリのピクルスに使ったりクッキーなどのお菓子に巻き込んだりと料理に幅広く利用できます。
又花もドライフラワーやアレンジメントなどに利用されます

 ラベンダー

ラベンダーの香りには、人の心をリラックスさせてくれる働きがあり疲れて帰ってきたときなどに部屋にラベンダーの香りがあるとほっとさせてくれます。家に帰ってきたときに鉢植えやクラフトがあると一日の疲れを癒してくれるでしょう。
精油には肌の細胞を活性化させ皮脂の分泌を整えてくれる働きがあります。ハーブの中でも人気のあるラベンダーですがアロマテラピーにもお勧めの万能ハーブです。
ラベンダーは種からも育てられますが、発芽までに時間がかかるので苗からの栽培がお勧めです。
子ひつじの耳、ラムズイヤー

 ラムズイヤー

かわいらしくユニークな葉の姿、触ってみるとフカフカとした不思議な感触がします。“子ひつじの耳”と言う意味のこの名がついたのもうなずけます。
主にシルバーの美しさを利用してガーデニングや寄せ植えなどにすると豪華になりドライフラワーにも最適です。
春や秋に種蒔きや株分け、挿し木で簡単に栽培できますが湿気に弱いので、梅雨の時期は腐らないように気をつけて管理しましょう。
多年草なので一度植えたら長く楽しむことができます。

 レディースマントル

レディスマントルは、別名「マリア様のマント」と言われています。丸い葉の一部に切れ目がありマントのように見えるからです。レディスマントルは、獣医薬として下痢止めに使われていたそうです。一方、持っていると、「幸せになれる」「お金持ちになれる」といった言い伝えがあることから、吉事のプレゼントなどとしてよく使われます。現在は相手の幸せを願って、花束として、出産や入学など、お祝いのプレゼントに使われています。また、6月の花嫁のブーケにレディスマントルを使うと、一生幸せになれるそうです。

 レモンバーム

ハート型の爽やかな緑色のちょっとこすっただけで、レモンの香りが指にうつるハーブです。学名につけられたメリッサは、ラテン語で“蜂蜜”を意味するように、この香りが蜜蜂をひきつけるのです。そこから古代ギリシャの人々は大切な蜂蜜をとる蜜源植物として大事にしてきました。
「脳の働きを高め、記憶力を増し、メランコリーを遠ざける」と言われているように、この葉でいれたハーブティーには優れた効果も秘められています。又肌を滑らかにする効果もあるのでお風呂に入れその香りでリラックスするのも良いです。
やわらかなレモンの風味が好まれる料理なら、肉料理、サラダ、デザートまで幅広く利用できます。

 ローズマリー

“海のしずく”という名のとおり、潮風を受ける地中海沿岸では古くから自生していたハーブ。ツンとくる刺激的な香りのローズマリー。若返りのハーブとしても知られ、記憶力を高め、お肌や毛髪にもその力を発揮し、たるんだ肌を引き締めてくれます。落ち込んでいるときも元気を与えてくれる香りを持つこのハーブは、肉や魚ジャガイモなどの料理と相性は抜群でお皿に一枝添えるだけでも香り高い食卓になります。
西洋では魔よけのお守りとしても使われていてリースなどのクラフトに利用され、永遠の愛のあかしとして花嫁から花婿へとローズマリーの枝が婚礼の朝に届けられる習わしもありました。

 セージ

゙「庭にセージを植えている者は不老不死である」アラビアに古いことわざとして残っているように、優れた薬草として名高いハーブです。セージの香りは精神的にも不安なときにも、いつもの安定した状態に導いてくれます。強い芳香とほろ苦さが、肉や魚料理の臭みけしと風味付けには欠かせません。ソーセージの名前は実はこのセージから来ています。
ハーブティーは解熱、収れん、消化促進、更年期障害、抗菌などの効能が期待できます。
品種も豊富なので切花やガーデニングなど、目も楽しませてくれるハーブです。
石鹸のように泡立ちます

 ソープワート

属名のサポナリアはラテン語の石鹸から来た言葉で英名も和名も石鹸を意味しています。
7月ごろ白又は薄ピンクの花が咲きます。
根にサポプラニン、葉にさぽらにんを含み、去炎、発汗薬にします。地下茎を掘り起こして乾燥させたものをサポリアナ根と言って、かつてはヨーロッパで石鹸として使われました。
ソプワートの葉を2〜3枚手にとって水にぬらしてこすってみるとあわ立ちます。
切花としてもいい香りを楽しめます。

 イタリアンパセリ

日本やアメリカで使われるちぢれた葉ではなくヨーロッパで使われているやや大型の細長く裂けた葉でマイルドな風味があります。
普通のパセリと同じように使えますが穏やかな香りなのんで生の葉をサラダやお料理に添えても使えます。
キッチンの隅に一鉢置くだけで、料理のたびに新鮮な葉を摘み取ることができて便利です。
花が咲くと葉が硬くなるので、花芽を見つけたら摘み取るようにすれば長く収穫が楽しめます。

マロウ                           

お菓子のマシュマロは、実はマロウの仲間のマシュマロウの根の粉末から生まれたもの。
マロウと言う発音が連想させる”柔らか””滑らか”な感じのハーブで葉は気管支炎、胃炎などを鎮めたり便秘解消の効果があり、根には鎮痛、鎮静作用があります。
ドライの花弁を数輪カップに入れて熱湯を注ぐと青色が広がりこれにレモンを一切れ加えると今度はピンク色に変わる、サプライズティーです。
花冠を摘んでドライフラワーにして保存しますが、初夏から秋が花期で雨の降っていない日を選んで朝のうちに採ってよく乾かします。
花粉症の改善に

 タイム

つらくて悲しいことがあったときに、あなたを元気付けてくれる香りのタイム。古くから西洋では親しまれてきたハーブで、あらゆる料理に利用でき肉の臭みを消し変わりにコクと風味を与えてくれます。
ティーにすれば低血圧、口臭、花粉症の改善に効能が期待できます。。
防虫効果もあり強い芳香をもつので、初夏のピンクの小花をガーデニングの脇に植えてタイムの小道をつくるとすがすがしい香りのハーブガーデンになります。
とても丈夫なハーブなので初めての方でも簡単に育てられます。

 ベルガモットミント

オーデコロンミントの葉は、大きく光沢があり、茎や縁は紫がかっています。
ベルガモットの若葉と同じ香りがすることから別名ベルガモットミントとも言われています。
オレンジに似たスッキリとした香りが楽しめますが、ティーや料理に使われることはなく、主にアレンジメントやクラフトに使用します。

 タンジー

黄色の菊のような可愛い小花を密集して咲かせるタンジー。
昔は茎葉が体内寄生虫の駆除葉にされ、健胃、食欲増進剤なされました。又肉の防腐や少量ずつ料理の香味付けにされましたが、現在は長い間色あせしないので、ドライフラワーやポプリの材料にされています。
又鮮やかな黄色を生かして染色用としても利用できます。
タンジーの全草にはカンファー臭(ショウノウの臭い)があり、乾燥させた葉をサシェにしてたんすやお部屋の防虫剤として使うのもお勧めです。

 ヤロー

“兵士の傷薬”と言うこのハーブに古い呼び名が物語るように、止血、傷口をふさぐ薬効は昔から知られている。この効能を初めて説いたのは古代ギリシャの英雄アキレスで、彼がトロイ戦争で負傷した兵士たちに広めたのでした。
葉と花で作るハーブティーは薬効に富むお茶として定評があり強壮、食欲増進、風邪を引いた時は発汗作用を促します。
中世では魔よけの力があるとして、結婚式の花束に盛り込まれたそうです。
小さな小花をたくさんつけるヤロー白が一般的ですがピンク、赤、黄色の花もありドライフラワーにもお勧めです。

 ジキタリス

ヨーロッパ原産で、英名のフォックス・グローブも和名のキツネの手袋もこの花の形からきています。
花の色や模様はいろいろな種類があります。
名前も花の形もかわいいのですが、有毒のハーブなのです。
口には入れないようにご注意ください。

 ヘレニウム

古代ギリシャ時代のスパルタの王妃ヘレンの名にちなんで名づけられました。
スニーズウィード(くしゃみする雑草)と呼ばれることもあり、日本名は「団子菊(ダンゴギク)」。なんとなく納得ですね

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